<新型コロナ> 教員のための、オンライン授業を行うにあたって (東京大学) メモ
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ここでは、東京大学の「オンライン授業」について「教員のため」の視線と「生徒のため」の視線の「2つの視線」の考察をえて、一般の企業「オンラインの会議」や一般の小中学校、大学の「オンライン授業」の可能性について考察のヒントにしたいと考えた。
現状の結論としては、以下になった。
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結論(メモ) 「オンライ授業・会議」の可能性
A.リスクはあるが、使い易さで "今は" 「ZOOM」 を使え!(ZOOM でなくてもよい。)
B.「リスク分散」として「オンライ授業・会議」のソフトを複数用意(機器も複数か?)しておく。
(授業のオンラインのリスクとして、複数回線を利用するという提案も)
例
ZOOM→グーグルのハングアウト(Hangout)→LINE(音声)
(「Zoom」 「Teams」「 Webex」「「Hangout」「LINE」「Skype for Business」)
授業のスキルとしては、「リアル対面授業の技術」より「YouTube配信型の授業の技術」が必要である。
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( この「図」は、東京大学 とは関係ありません。)
Zoomを用いたオンライン講義を安全に進めるために (東京大学 生徒用)
Zoomの初期設定・利用開始時のトラブルに関するFAQ
( この「図」は、東京大学 とは関係ありません。)
東京大学 教員のための、オンライン授業を行うにあたって
オンライン基礎講座「授業のオンライン化を念頭に置いた、Zoom の使い方」( 2020/03/19 )
オンライン基礎講座「ライブ配信ではない,動画やテキストなどを用いたオンデマンド型オンライン授業の作り方」および「語学学習に特化したオンライン授業相談会」( 2020/03/27 )
Zoomを用いたオンライン講義を安全に進めるために (東京大学 生徒用)
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教員のための、オンライン授業を行うにあたって (東京大学)
はじめに
東京大学では,総長のメッセージにある通り,新型コロナウィルスCOVID-19感染拡大を防止するため, 2020年度のSセメスターにオンライン授業を本格導入することになりました.メッセージにおいては,授業に関し「対面での講義は最小限とし、オンライン化を奨励し推進する」とされています.しかしながら,メッセージが出た3月18日以降,事態は深刻さを増し,全面的なオンライン授業実施に備えざるを得なくなってきています.
オンライン授業の実施は多くの教職員にとって,初めてのことでありかつ備える時間も非常に限られています.そのような中,大学という学びの環境を変わらず提供したいという思いのもと,これまで既に各所で様々な取り組みが進んでいることと思います.
本ポータルは,本学が授業のオンライン化をすすめるにあたり,教職員の負担を減らす一助としていただくために「走りながら」作っております.本ポータルでは,対面で行っていた授業をスムーズにオンライン化することに有用と思われる,次のような情報提供を行おうとしています.
何をもってオンライン授業というのか
本学でどういったシステム環境が使えるのか
そのシステムでは実際にどういうことができるのか
どういった具体的工夫があるのか
リソースにはどのようなものがあるか
しかしながら,まだまだ不十分です.そこでお願いがあります.既に授業をオンラインで実施されている先生方もいらっしゃると思います.ぜひそうした先生方には「こんな方法を知っている」「こんな工夫ができる」「こうすればうまくいく」といったことをutelecon-inquiries@googlegroups.com宛にお送りいただけると幸いです.本ポータルにおいてそうした情報を必要とする方々に届けていきたいと思います.
先生方の知が本ポータルに結集し共有され,本ポータルがオンライン化を成し遂げるコミュニティとなっていくことが,学生に対し質の高い学習環境の維持あるいは向上の支えになると信じております.
本ポータル編集に参画する教職員一同
東京大学における教育のためのICTシステムを利用するために
東京大学における教育のための ICT システムは複数あります.
教育のためのICTシステム
全体像は上記の図のようになっています. 東京大学の構成員であることを示す UTokyo Account が多数のサービスを利用するための基礎となります.シラバス登録などを行う UTAS,教材配布や出席管理を行う ITC-LMS は UTokyo Account を保持していれば利用可能ですが,Word や Excel が利用できる Office 365 や Google のサービスを利用できる ECCS クラウドメールは別途有効化が必要です.また,本学のアカウントで Web 会議システム(Zoom,Webex,GoogleハングアウトMeet)を利用したい場合は,ECCSクラウドメールを用いて有効化する必要があります.
Office 365 や Google のアカウントを既にお持ちの方でも,学生に対して学内限定で動画ファイルを共有したい,容量を気にせず Google Drive(ファイル置き場)を利用したい場合は,それぞれ有効化することをおすすめします.
以下,それぞれのサービスの説明とサービスを利用するための作業を説明します. 以下の作業中, このページに書かれている通りにならないなど, 問題を見つけた場合は utelecon-inquiries@googlegroups.com までご連絡下さい. その際, (a) 以下のどのステップで, (b) 自分が何をしたら, (c) どのような結果になったか, を含めていただければ幸いです(「できませんでした」というだけの情報ですとこちらで問題がわからない場合が多いです).
UTokyo Account: 他のサービスすべてのもととなる, 「あなたが東京大学の構成員である」ことを示すアカウントです. 令和2年度新規の教職員には, 2020/4/1 以降に配られる書類に, あなたのアカウント番号(10桁の数字. 共通IDという)と初期パスワードが書かれています.
(新規の教職員用)作業: 初期パスワードを変更してください. 手順動画
UTAS (学務システム): シラバスを登録したり, 成績の登録をしたりするのに使うシステムです. オンライン授業に関する情報も, このシステムを経由して提供することになるでしょう. 使うためにはUTokyo Accountが正しく設定されている必要があります.
作業: UTokyo Account を利用できれば,特に利用するための作業はありません.
ITC-LMS (学習管理システム): 自分が担当する授業に関して, 資料を掲示したり, 課題を提出させたり, 出席を管理したりなどの用途に使います. UTASと似ていて紛らわしいですが, UTASは授業が始まる前(シラバス登録)と後(成績登録), ITC-LMSは授業期間中に使うと, 大雑把には思っていてください. 使うためにはUTokyo Accountが正しく設定されている必要があります.
作業: UTokyo Account を利用できれば,特に利用するための作業はありません(参考: ITC-LMS 教員向けページ)
ECCS クラウドメール (Googleメール,正確に言うと G Suite for Education): 全教職員が利用できる Google のサービスで,全教職員に本学の Google アカウント(ECCS クラウドメールアカウント)が発行されています.本学のWeb会議システムのアカウントを使うためには必須になります.また,Google アカウントであることから,ファイル置き場の Google Drive,文書作成サービスの Google Docs,表計算サービスの Google Spreadsheet,動画配信サービスの YouTube などが使えます.使うためにはUTokyo Accountが正しく設定されている必要があるのと, 使い始める際にシステムの有効化を行う必要があります.
作業: UTokyo Account利用者メニュー の「ECCSクラウドメール」からアカウント名, 「ECCSクラウドメール(パスワード変更)」からパスワードを設定して, G Suite for Educationを有効化して下さい (手順についての詳細).
作業: 上記が終わってから実際にG Suite for Education が使える(Googleにログインできる)ようになるまで, 最大1時間ほどお待ち下さい(毎時0分に更新で反映まで5分程度かかります). その後,ECCSクラウドメールに移動して,設定したアカウント名(ご自身が設定した英数字)とパスワードを入力して,Gmail にログインできることを確認してください.
Office 365 (Microsoft): 文書作成ソフトの Word, 表計算ソフトの Excel, プレゼンテーションソフトの PowerPoint などが利用できるようになります.使うためにはUTokyo Accountが正しく設定されている必要があるのと, 使い始める際にシステムの有効化を行う必要があります.
作業: UTokyo Account利用者メニュー から「Office 365 ProPlus利用許諾」に合意し, Office 365の有効化をして下さい (手順動画).
Web会議システム: リアルタイムにオンラインで授業を配信したり,授業用の動画を録画するために利用できます.本学では,Zoom,Webex,GoogleハングアウトMeet が利用できます.どれにしようか迷われている方は,利用しやすい Zoom をおすすめします.利用する準備方法はそれぞれのページをご覧ください.
ここで,注意してほしいのは, Google,Microsoft,Zoomも, すでに自分で使っているという方もいらっしゃると思いますが, そういった方も大学のアカウントで使えるようにしていただくことが重要です.これらのアカウントを使えるようにすることで,本学構成員向けのサービスを利用できるようになり,例えば,Google Drive で学内限定で共有されたファイルを閲覧したり,学生に学内限定でファイルを共有したり,Zoom で通常アカウントでは参加者数の上限が100名のところ,500名の会議を行うことができたりするようになります.
ECCSクラウドメール(Google)とOffice 365(Microsoft)の有効化の手順は前述していますが, それらのシステムでどんなことができるかも含め, 東京大学初年次ゼミナールのページにある, 『東京大学ICT活用ハンドブック(文理共通)』 (2019年度版)で詳しく説明しているため,必要に応じて御覧ください.
オンライン授業の主な形態
ここでは,従来の授業と比較しながら,オンライン授業の主な形態3つを紹介し,それぞれの形態の説明とオンライン授業(メディア授業)としての要件の説明を行います.
従来の授業とオンライン授業の主な形態
従来の授業は,リアルタイムに対面で行うものです.一方,オンライン授業には大きく分けて,リアルタイムに対面かつオンラインで行う形態(同期ハイブリッド型),リアルタイムにオンラインのみで行う形態(同期オンライン型),学生が自身のペース(オンデマンド)でオンライン学習する形態(非同期オンライン型)があります.
以下,それぞれについて説明します.
リアルタイム(対面+オンライン)型(同期ハイブリッド型)
実際の教室で授業をして,Web会議システムなどでその内容を配信する形態です.
この形態のオンライン授業(メディア授業)としての要件は,「同時かつ双方向に行われる」ことです.Web会議システムを利用すれば,チャットや音声による通話ができるためその要件を満たせますし,映像配信であったとしてもコメントなどを受け付ける機能があれば,その要件を満たすことができます.
参考: リアルタイム(対面+オンライン)型(同期ハイブリッド型)の準備方法(途中)
参考: オンライン基礎講座「授業のオンライン化を念頭に置いた、Zoom の使い方」
リアルタイム(オンライン)型(同期オンライン型)
Web会議システムなどを用いて教員と学生全員がオンラインでつながり授業を行う形態です.
この形態のオンライン授業(メディア授業)としての要件は,「同時かつ双方向に行われる」ことです.Web会議システムを利用すれば,チャットや音声による通話ができるためその要件を満たせますし,映像配信であったとしてもコメントなどを受け付ける機能があれば,その要件を満たすことができます.
参考: リアルタイム(オンライン)型(同期オンライン型)の準備方法(途中)
参考: オンライン基礎講座「授業のオンライン化を念頭に置いた、Zoom の使い方」
オンデマンド(オンライン)型(非同期オンライン型)
学習管理システムなどで教員が用意した教材をもとに学生が個別に学習する形態です.例えば,以下のような方法が考えられます.
学生は教員が作成した動画教材,もしくは OCW(Open Course Ware)や MOOC(Massive Open Online Course)などの既存の動画教材を毎週決められた範囲で視聴し,別途課題提出や掲示板での質疑応答を行う
Web会議システムを用いてリアルタイムに行った授業の録画を後から視聴して,課題提出や掲示板での質疑応答を行う
この形態のオンライン授業(メディア授業)としての要件は,以下の2つです.例えば,教員が Web 掲示板(ITC-LMSにその機能有)を用意して学生同士が意見交換できるよう促し,適宜授業内容に関して小テスト,問いかけ,質疑応答などを行うことで要件を満たせます.
以下の2つの方法どちらかを用いて,設問解答、添削指導、質疑応答等による十分な指導を併せ行うことが必要
毎回の授業の実施に当たって、指導補助者が教室等以外の場所において学生等に対面すること
又は,当該授業を行う教員若しくは指導補助者が当該授業の終了後すみやかにインターネットその他の適切な方法を利用すること
当該授業に関する学生の意見交換の機会の確保が必要(学習管理システム ITC-LMS の掲示板機能で実現可能)
参考: オンデマンド(オンライン)型(非同期オンライン型)の準備方法(途中)
参考: オンライン基礎講座「ライブ配信ではない,動画やテキストなどを用いたオンデマンド型オンライン授業の作り方」
各授業方法のオンライン化(執筆中)
質疑応答のオンライン化
板書のオンライン化
輪読のオンライン化
グループワークのオンライン化
具体的なツールの使い方(執筆中)
学習環境の整え方
ITC-LMSの使い方
Google Classroom の使い方
教材の作り方
オンライン基礎講座「ライブ配信ではない,動画やテキストなどを用いたオンデマンド型オンライン授業の作り方」にてそれぞれのトピックを説明しているため,記事が出来上がるまではそちらの動画を御覧ください
Googleドキュメントの音声認識を使った素早いテキスト入力の方法
PowerPoint を用いた簡単な動画の作り方
Web 会議システムを使った動画の作り方
ファイルのアップロードと共有方法
Google Drive の使い方
One Drive の使い方
ご共有いただいた実践例・参考情報(随時募集中)
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( この「図」は、東京大学 とは関係ありません。)
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東京大学 教員のための、オンライン授業を行うにあたって
オンライン基礎講座「授業のオンライン化を念頭に置いた、Zoom の使い方」( 2020/03/19 )
オンライン基礎講座「ライブ配信ではない,動画やテキストなどを用いたオンデマンド型オンライン授業の作り方」および「語学学習に特化したオンライン授業相談会」( 2020/03/27 )
Zoomを用いたオンライン講義を安全に進めるために (東京大学 生徒用)
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ここで,ご共有いただいた資料を紹介いたします.ご共有いただいた先生方,誠にありがとうございます.
資料をお持ちの方でご共有いただける場合はutelecon-inquiries@googlegroups.comにご連絡いただけると幸いです.
もしくは,Github に詳しい方は,utelecon の Githubを fork して,以下のリストに情報を付け加えていただき,pull request を送っていただければ幸いです.
現時点では,箇条書きでご紹介させていただきますが,情報が増えてきましたら別途整理などさせていただく予定です.
また,各授業方法のオンライン化の項目などで別途ご紹介させていただく可能性があること,ご了承いただければ幸いです.
PC1台でできるオンライン講義 [Powerpoint] [動画(MPEG4)] (工学系・川原先生): 板書の授業をオンラインで行うための方法を動画付きで説明いただいています
Zoom利用の手引き0.3 [PDF](工学系・相田先生): Mac のスクリーンショットを多用した Zoom の使い方を解説いただいています
Google meetを使ったグループワーク型授業の例 [PDF] (工学系・柳澤先生): オンラインにおいてグループワークをする方法が説明されています(Zoomのブレークアウトでは教員の声などを伝えられませんが,その点を克服している画期的な方法です)
スマートフォンと書画カメラで手書き講義をPCで行う方法 [PDF] (工学系・古関先生): A4の紙をリアルタイムの板書がわりとして書画カメラで撮影し配信する方法が説明されています
PCとタブレットを使って黒板ライクに講義をする方法 [PDF] (工学系・熊田先生, 鈴木先生): タブレット上にホワイトボード的に板書,必要に応じてタブレット画面をスライドやPDFの資料にも切り替えて行う方法が紹介されています
ペンタッチ機能をもったWindowsタブレット一台(Surfaceなど)で資料に手書きをしながら配信する方法 [動画(YouTube)] (情報理工学系・川原研博士課程・笹谷さん):授業pdfを開き画面共有しながらそこに書き込んだり,OneNoteなどを共有して直接書き込む方法の紹介です.
2020-03-31配布版ーこれだけマニュアル-自習で最低限のオンライン講義ができるようになる [PowerPoint(Google Drive)] (農学生命科学・田野井先生,中嶋先生):「ECCSクラウドメール開設編」「ZOOM開設・設定編」「ZOOM利用編」「ITC-LMS利用編」「履修前の学生教員間情報共有編」「オムニバス講義編」とそれぞれのトピックに関する説明がコンパクトにわかりやすくまとまっている資料です.
農学生命科学研究科・農学部 オンライン授業 教員講習会・相談会 [動画リスト] (農学生命科学・田野井先生,中嶋先生,笹部先生,中西先生):農学生命科学研究科で行われた講習会・相談会の動画リストです.オンライン授業のやり方 基本形の説明,「授業」として成り立つための条件など幅広いトピックを扱ってくださっています.
都市工学専攻・オンライン講義マニュアル [PDF] (工学系研究科・都市工学専攻) : 工学系研究科都市工学専攻でまとめられたオンライン講義マニュアルです.Zoom を用いて講義を行う一連の流れが記載されています.
オンライン講義の通信量 [Webページ] (人文社会系・大向先生):Zoom を用いた際の通信量を,講義時(画面共有),雑談時(カメラ映像),音声のみの講義時,参加者の発言を許可した時など場合分けして計測したデータが記載されています.
Eindhoven工科大学におけるZoom講義の一例 [PDF] (工学系・大西先生):大西先生が実際に受けられたEindhoven工科大学におけるZoom講義の感想が記載されています.講義の流れ,講師の運営体制,講義を受けた上での懸念点などが載っています.
リンク集(随時募集中)
農学生命科学研究科・農学部 オンライン授業ページ
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2020年4月6日
東京大学五神総長、授業のオンライン化に向け学生へメッセージ
東京大学の五神真総長は新型コロナウイルス感染症対策で学生向けのメッセージを発表した。授業の全面オンライン化を実施するとした内容で、インターネット接続環境の整備などで大学側が全面的に支援するとしている。
東京大学によると、3月に発表したメッセージで4月からの新学期授業は学事歴通りに行い、対面授業を最小限にとどめるとしていたが、春休み期間中に海外渡航した教員や学生が相当数に達することが明らかになったとして、4月以降に開講する授業を全面的にオンライン化するとした。
この措置はあくまで学生らの健康を守る緊急措置だが、長期化が避けられないとしてインターネット接続環境の整備などで大学として必要な支援を進める考えを表明した。しかし、社会全体でテレワークが推進されていることから、ネットワークの混雑による通信環境の悪化などが想定されるとし、さまざまな工夫を試行しながら対応する方針を示している。
さらに、接続環境の差により、学生間に不公平が生じないよう事後的な対応を含めて十分な対策を講じる考えを持っていることも明らかにした。
参考:【東京大学】新型コロナウイルス感染症に関連する対応について 総長メッセージ
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重要
mac で zoom 利用の Web会議(オンライ授業の考察) テレワーク、リモートワークの実現へ<新型コロナ> (新型コロナ とのしばらくの「共存」)
重要
<新型コロナ> mac で Web会議 テレワーク、リモートワークの実現へ (新型コロナ とのしばらくの「共存」)
重要
<新型コロナ> ZOOM利用などオンラン授業の考察 オンライン授業受講案内(ある大学 オンライ授業案内)
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東京大学 生徒用
Zoomを用いたオンライン講義を安全に進めるために
情報基盤センター 2020.4.6
オンライン講義に用いることができるソフトウェアの一つであるZoomについて、セ キュリティ上の懸念がいくつか報道されております。
その内容は、
・Zoomのソフトウェア等のセキュリティ上の問題点 ・Zoomの仕様によるもので、実際には問題にならないと考えられること、または運用上
の配慮で問題を回避できると考えられること に分かれます。このうち、前者については、Zoom側で対応が進んでおり、私どもが把握 している範囲ではすべて対処済みとなっています。但し、ソフトウェアを最新版にアップ デートしておくことが重要です。後者については、特に運用上の配慮が必要なのが、講義 中に第三者がミーティングに参加して音声や画像等で妨害する、いわゆるZoom bombing と呼ばれている事象です。本学のオンライン講義でもすでに妨害が報告されております。
Zoom bombingを防ぐためには、
1. 外部の人間が講義に入ってくることがないようにする 2. 妨害されたときの対処を確認しておく ことが必要です。以下、具体的に対応策を示します。
1. 外部の人間が講義に入ってくることがないようにする
これには、
a) Zoomの認証機能を用いて、東京大学のメールアドレス(u-tokyo.ac.jp)でZoomにサイン
インしている者しか参加できないようにする b)第三者がZoomミーティングのアクセスに必要な情報を知り得ず、安易に推測もできない
ようにする。
の2つの方法があります。
a)が有効で本来の対策ではありますが、現段階では学生全員が東京大学のメールアドレ スでサインインしたうえでオンライン講義に参加する方法を把握している状況ではありま せん。このため、この方法を用いると本来参加できるべきなのに参加できない学生が出る 可能性があります。このため、当面の対策はb)となります。これには、
・ミーティングにはパスワードを設定する。
・ミーティングに参加するための情報が外部に漏れないように管理する。
ことが重要です。パスワードを設定しないと、9桁(もしくは10桁)の数字が一致すれば ミーティングに入れますから、ランダムに数字を設定してどこかのミーティングに参加で きる可能性があり、荒らしに会っているミーティングは多くがこの状態と推測されます。 すでにパスワードがない状態でオンライン講義を設定されている方も、パスワードを設定 してください。 ミーティング情報の管理では、ミーティングIDとパスワードや、ミーティングのURL (標準設定ではURLの中にパスワード情報が埋め込まれています)が外部に知られないよう に慎重に扱い、受講生へ周知する際にも、学内者しかアクセスできない場所に置くように 徹底する(公開された講義HPなどには書かない)ことが必要です。また、学生がSNS等で 発信しないように注意しておくことも重要です。ミーティングIDはなるべく毎回変更し、 パーソナルミーティングIDは使わないことも有効と考えられます。UTAS, ITC-LMSはどち らも学内者(UTokyo Accountの保持者)しかアクセスできない場所であるため、それを通知 する場所として利用できます。
東京大学授業カタログからの公開情報について UTASを用いて授業を通知する際、シラバス中の「詳細情報」に新設された「オンライ
ン授業URL」の欄に書くことを推奨しておりますが、その他の欄に自由記述をしている ケースが散見されています。その場合シラバス中のいくつかの欄(詳細は以下)が東京大 学授業カタログ( https://catalog.he.u-tokyo.ac.jp/ )に掲載、公開されている(またはい
た)ことにご注意の上、必要な対策(以下に記述されていたオンライン会議情報はこれ以 上使わず、URLを作り直す)を取っていただきたいと思います。以下が、過去のある時点 で公開されていたオンライン会議情報です。
3月27日以前に、UTASシラバス情報「授業の目標、概要」「授業計画」「授業の 方法」「成績評価方法」「教科書」「参考書」「履修上の注意」「その他」欄にか かれていた情報。
それ以降に書かれた情報はマスキング処理が施されて情報がそのまま授業カタログに載ら
ないようにしておりますが、さらなる検証と対策を施す予定です。
2. 妨害されたときの対処 何らかの方法で第三者にオンライン講義に参加されてしまった場合の対処としては、事 前に行っておくことと、妨害が発生したときに行うことがあります。
2.1. 事前準備
· 講義を補助してくれる補助者がいる場合には、補助者もミーティング中の操作ができ
るように共同ホストにしておきます。これは、ミーティング予約時に設定しておくこ
ともできますし、開催時に「参加者」ウィンドウから設定する事もできます。
· 画面を共有できるのはホストのみとしておきます。現在は、予約作成時の標準設定は 「ホストのみ」となっています。参加者に画面を共有させる必要があるときは、ミー
ティング中に変更することができます。
· 参加者に、共有画面に線や文字、図形等を記入する「コメント(注釈)」を許可しな
い設定としておく。現在は、予約作成時の標準設定では許可しないようになっていま
す。
· ファイル転送、参加者同士のチャット(プライベートチャット)はできないようにし
ておきます。現在は、予約作成時の標準設定ではできないようになっています。
なお、上記の標準設定は、4月5日以前に作成した予約では異なっていることがありま す。また、ミーティングの参加前に必ずホストが承認するようにする「待機室」を用いる ことも考えられますが、人数の多い講義では全員を確認するのは現実的ではないこと、開 始後に参加する参加者をそのたびごとに承認しなくてはならないなどの問題があります。 「待機室」機能を使用する際にはこの点にご留意ください。
2.2. ミーティング中の操作 ミーティング中にできることは、以下のようなことがあります。これらの機能を用いて 妨害を排除します。以下の操作の説明は、WindowsおよびMacの場合で説明しています。
· 参加者を強制的に退出させる
コントロールツールバーの「参加者の管理」をクリックし、参加者ウィンドウを 表示する。退出させたい参加者の上にマウスカーソルを置き、詳細メニューから 「削除」を選ぶ。当該参加者は、以後このミーティングに参加できなくなりま す。
· ミーティングをロックする
参加者ウィンドウの下の詳細メニューで「ミーティングをロックする」を選択す
ると、以後、新たにミーティングに参加することができなくなります。遅れて参
加しようとした学生も参加できなくなりますので、注意してください。
· 参加者が画面共有できるかどうかを制御する
コントロールツールバーの「画面を共有」の右側にある「^」をクリックすると 高度なオプションのメニューが表示されます。ここで画面を共有できるのは誰か を選択できます。
· 個々の参加者のビデオ送信を止める
参加者ウィンドウの個々の参加者名の横にあるビデオマークをクリックすること で、ビデオ送信を止めることができます。
· 全参加者をミュートし、ミュート解除できないようにする
参加者ウィンドウの下の「すべてミュート」をクリックします。現れるメニュー
で、「参加者に自分のミュート解除を許可します」のチェックを外して「はい」 を選択します。補助者(共同ホスト)がこの操作を行うと、ホストもミュートさ れますので注意してください。
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付記:Zoomのセキュリティに関する報道等について
Zoomのセキュリティに関して、いくつかの報道がなされています。以下は、4月5日現 在で確認できた報道について、その深刻度や解決状況等をまとめたものです。 全体として、Zoomのソフトウェアおよびシステムにはいくつかのセキュリティ上の問題 点が存在しましたが、現在までにすべて解決しています。このため、最新のソフトウェア を用いることが重要です。
一方、その他の問題は、Zoom Bombingのように、Zoomの機能に欠陥があるというより も、使い方に気を付ける必要がある事象です。 以下の表に、報道等で指摘されている問題点と、その内容等をまとめました。
| | | |
オンライン通話が End-to-Endで暗号化 されていない | | Zoom社は、end-to-endで暗 号化しているという表現をし たことがあるが、サーバにお いては復号化されて処理され ているため、配信者と参加者 間で常に暗号化されているわ けではない。但し、配信者とZoomサーバ、Zoomサーバ と参加者間では暗号化されて おり、第三者が盗聴(盗視 聴)できるわけではない。 | 端末とサーバの間では暗号化 されている。Zoomは、映像 の送り先ごとに映像品質の調 整などをしているので、サー バでの復号はほぼ不可欠。 サーバ側で復号された情報を 扱うのはクラウドサービスで は普通。クラウドに置けない ほどの高度に機密性が高い情 報のやり取りにはZoomを使 うべきではない。(そういう 場合は別途考慮要) |
| | 同じドメイン名を持つユーザ を同一組織の人間であるとみ なし、利用者名をコンタクト リストに載せていた。大手で ない(Gmail, Yahoo, hotmail などでない)メールサービス プロバイダと契約した場合、 ドメインが同じであることか ら同じ組織の所属者とみなさ れ、加入者間でコンタクトが 漏洩していた。 | 東京大学では、相互にコンタ
クト情報が閲覧できないよう
にする措置を取っている。
|
インストール時に管 理者パスワードを取 得し、これを用いて 自動でインストール するという手法を 取っている | | Mac:Zoomのインストーラ が、システムからの要求のよ うに見せかけて管理者パス ワードの入力を求めることが 問題視されている。 | 修正済み(April 2, 2020 Version 4.6.9 (19273.0402)) |
前項のインストーラ を利用して、攻撃者 が直接Macを操作す ることで、管理者権 限の操作が行える脆 弱性が存在 | | Mac:当該Macを操作できな ければ攻撃できない | 修正済み(April 2, 2020 Version 4.6.9 (19273.0402)) |
攻撃者が直接Macを 操作することで、カ メラとマイクにアク セスできる。 | | Mac:当該Macを操作できな ければ攻撃できない | 修正済み(April 2, 2020 Version 4.6.9 (19273.0402)) |
Macに秘密裏にウェ ブサーバーをインス トールしていた
2019年7月の出来事で、 Apple, Zoom双方のアップ デートにより修正済み
Facebookアカウン トを持っていない人 のデータもFacebookに送って いた | | iOS: ユーザ情報をユーザに 無断でFacebookに送信 | 修正済み(March 27, 2020 version 4.6.9 (19213.0327)) |
Zoomの「出席者追 跡機能」を有効にす ると、会議のホスト 役は通話相手がPC の前から離れている かどうかを確認でき る。プライバシー侵 害との指摘。 | | 参加者が Zoomから30秒以上 視線をそらせている場合にホ ストに表示 | |
Zoomの画面共有機 能などを用いてポル ノ映像を見せるなど の嫌がらせ行為 Zoom bombing | | いわゆる「荒らし」。Zoom の問題というより、使い方の 問題。特にミーティングIDだ けでパスワードがないと、9 桁の数字が一致すれば入れて しまう。ランダムに番号を選 んで試すケースも考えられ る。 | ・パスワード付きミーティン グにして、パスワード、ミー ティングIDを外部に知られな いようにする。 ・認証されているユーザしか 参加できないようにする。 ・「荒らし」を受けた時の対 応手段を周知しておく |
Windowsでチャット へのUNC貼り付けを 用いた攻撃に対する 脆弱性 | | Windows: チャットに UNC(Universal Naminb Convention)を用いたパスを 書くと、クリッカブルなハイ パーリンクになり、これを 誤ってクリックすることで認 証情報を窃盗されたり任意の 実行可能ファイルを起動され たりする可能性がある。 | 修正済み(April 2, 2020 Version 4.6.9 (19253.0401)) |
Zoomの、プライ ベートのはずの録画 を他者に見られてし まう。 | | 外部の動画公開サイトに Zoomから連携してアップ ロードする際に、あるルール で決められたファイル名が付 く。どのようなファイル名の 動画があり得るのか推定でき てしまい、名前を知っていれ ばアクセスできる場合は、外 部の人間がプライベートなは ずのZoom録画を視聴できて しまう。 | Zoom外の外部サービスに録 画を置くときだけ起きる。単 にZoomの録画機能を使うだ けなら(クラウドでもローカ ルでも)関係ない。 記事中にも"It does not affect videos that remain with Zoom’s own system." と記 載。 |
Gigazine Routers
https://gigazine.net/news/20200402-zoom-should-not-use/
Techcrunch
https://jp.reuters.com/article/spacex-zoom-video-commn-idJ PKBN21K160 https://jp.techcrunch.com/2020/04/02/2020-04-01-zoom-doo m/
ZDNet
https://japan.zdnet.com/article/35151756/
Washingto n Post
https://www.washingtonpost.com/technology/2020/04/03/tho usands-zoom-video-calls-left-exposed-open-web/
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Zoomを用いたオンライン講義を安全に進めるために (東京大学 生徒用)
https://apps.adm.s.u-tokyo.ac.jp/WEB_info/p/pub/5756/Zoom.pdf
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結論(メモ) 「オンライ授業・会議」の可能性
A.リスクはあるが、使い易さで "今は" 「ZOOM」 を使え!(ZOOM でなくてもよい。)
B.「リスク分散」として「オンライ授業・会議」のソフトを複数用意(機器も複数か?)しておく。
(授業のオンラインのリスクとして、複数回線を利用するという提案も)
例
ZOOM→グーグルのハングアウト(Hangout)→LINE(音声)
(「Zoom」 「Teams」「 Webex」「「Hangout」「LINE」「Skype for Business」)